2011年9月26日月曜日

口は災いのもと・・・か

「10年後、20年後って何をしてるかなぁ。考えたことある?」
「うーん。・・・・考えたことないかもしれない。」
「百里ちゃんはさぁ、結婚してると思うんだよね。彼氏年上だしさ。」
「なんとなく、自分が結婚しているところが想像できなんだけど。ひとりでいることは想像できる。」
「なんでぇ~。百里ちゃんは一番に結婚していると思うよ。絶対!」
「なんじゃそりゃ。私はよっちゃんのほうこそ10年後には結婚してて子供も産んでるんじゃないの。」

久しぶりに友人の「よっちゃんさん」から連絡があった。「お見合いパーティ」に参加しているという報告はもらっていたのだが、ついに「条件に合う人=いい人」が見つかったらしい。彼女から最初のデート報告とその人がどれだけ「いい人=条件にあった人」かを聞いているところで、高校生時代の昼休みに、していた会話を思い出す。あの時、「これは絶対に間違いない」と思えるぐらい、誰かと一緒に暮らしている風景が浮かばなかったが、親と一緒に暮らしている風景は鮮明に浮かんだ。当時、5歳年上で大学生の彼氏がいたにもかかわらず、「将来この人と・・・」なんてことは、本当に考えたことがなかった。将来のことは、「とりあえずお互いに就職だよね」と思っていたからだろうか。まぁ、その彼とも20歳になったときに別れたけど。

「百里ちゃんも早く結婚しなよー。早くしないと花嫁衣装はきれないよ。それにさぁ~。やっぱり、誰かと一緒にいるのはいいよー。」
自分に矛先が向いたところで、現代に引き戻される。余計なお世話なのだが、本人は幸せ一杯夢いっぱいの状態だから仕方ない。結婚しない(できない)のは、ただ「この人と同じ釜の飯を食べて生きていきたい」と思えないからで、すごい高尚な理由はない。高い理想があるわけでもなく、どちらかというと、はっきりとした理想はない。彼女のように「結婚したいっ!」という願望がないかもしれない。彼女には年の離れた兄がいる。お兄さんの奥さんと「合わない」ということもあるようで、このまま独身でいると、年をとった両親を面倒見なくてはならない。そうなったら結婚が出来なくなる。ならば、さっさと結婚してしまおう。と考えたと言っていたので、結婚しても親の面倒は見なければらならないだろうという意見をしてみたが、軽く聞き流されてしまった。彼女には危機感があったようだ。

「願いは口にすると叶う」と聞いたが、今も、独身なのはあの時に口にしたのが原因かもしれない。よっちゃんの幸せ一杯報告を聞きながら、これからは、」やたらなことは口にしないようにしようと思った。